初体験。

2016.08.26

1週間前、全く動けず、二日間何も喉を通らず、トイレは1時間に3回。生まれて初めて熱中症になりました。というのも、連日35度、湿度80%の名古屋に 約1ヶ月滞在していたのが原因で、北海道生まれ北海道育ちの私にとって名古屋の暑さは尋常ではなく別次元のもの。で、なぜ名古屋に行ったか?と言うと・・・。あっ、申し遅れました。バンドメンバーの端です。美術家です。
このページはSIAF2017のブログですが、何を書いてもかまわないと大友ディレクターが言っていましたので、来年に繋がる出来事だと思い、SIAFとは直接関係のない記事とさせていただきます!

名古屋に行った理由は、あいちトリエンナーレ2016に作品を出品するため、オープニングの2週間前から現地で滞在制作を行っていたからです。宿泊しているマンスリー マンションから会場まで徒歩20分(地下鉄代をケチった)。マンションから出た瞬間、朝であるにもかかわらずモワッとした暑さと湿気。思わずマンションに引き返すこと度々。それでもオープニング2日前には作品を完成させなければならなく、会場までの道のり炎天下20分を徒歩で毎日通っていました。(あとで名古屋在住のアーティストで友人の山城大督さんから、名古屋人でもこの季節に20分も外を歩くことはしない!と怒られました・・・)
北海道人は身体が蓄熱式なのでしょうか?連日の暑さが蓄積され冷房を最低温にしても全く効果なく熱が逃げていきません。同じマンションに宿泊していた若手男性スタッフも同様に感じており、我々は爬虫類の気持ちが分かった様な気分になっていました。

さて、あいちトリエンナーレですが、今回、私はソロ作品の展示の他、コラムプロジェクト「交わる水ー邂逅する北海道/沖縄」という同トリエンナーレでは新しい企画のディレクターも担当しました。一度にアーティストとディレクターの二役という立場。一方で多少の無理を担当キュレーターに言いつつ、一方では言われた無理難題を何とか解決する役目。途中でどちらの自分なのか分からなくなったことも多々。(暑さのせいにしておこう)
肝心の作品ですが、滞在2週間でやっと完成し、なんとか無事にオープニングを迎えることができました。同様にディレクターを務めたコラムプロジェクト展示もギリギリセーフ。

「液体は熱エネルギーにより気体となり、冷えて液体に戻る。そうあるべきだ。2016」端 聡

展示を簡単に説明すると、ソロの作品は、昨年札幌で発表した水の循環を表した作品をバージョンアップしたもので、排水ポンプで水を循環させ熱エネルギーにより液体から気体へ、そして冷やされ再び液体となり循環するという装置を発表。これは近代以降続く大量生産、大量消費、右肩上がりの経済成長という一方方向の社会システムから発生した環境やエネルギー、さらに格差社会の問題などの危惧から、有限な地球に対し社会システムはもとより人間の思考も循環方向に移行すべきではないのか?この問いを地球に存在するすべての生命に欠かせない水という物質を使って表現したもの。

一方、ディレクター役で行ったコラムプロジェクト「交わる水ー邂逅する北海道/沖縄」は、日本の北と南に海を隔てて、それぞれの歴史やアイデンティティを深く受けとめ創造する5人のアーティストが存在し、彼らにフォーカス。かつて東アジアの代表的な交易国であり、二次対戦で地上戦(鉄の暴風)を経験した沖縄。明治維新以降から日本の近代化を支えたエネルギー供給(石炭)をした北海道。いわば両者は日本近代化や高度成長期の貴重な証言者。展示はそれら史実に創造という光を照射する両地ゆかりの現代アーティストを紹介したもの。このコラムプロジェクトに関しては、あいちトリエンナーレ公式コンセプトブック(平凡社)に詳しく書きましたので是非ご購入を!(私は別に平凡社の回し者ではありません・・・)

コラムプロジェクト「交わる水ー邂逅する北海道・沖縄」会場風景(撮影 福津圭佑)
コラムプロジェクト「交わる水ー邂逅する北海道・沖縄」会場風景(撮影 福津圭佑)

ということで、あいちトリエンナーレではアーティストとディレクター二役を何とか切羽詰まりながらも展示を終え、内覧会、プレスツアー、オープニングをこなし、あとは残る滞在2日間で全ての展示を見て回る予定だったのが、なんと熱中症・・・。札幌に戻り、最近やっと本調子に。
熱中症は別として、今回の経験を来年のSIAF2017に活かすことをここに宣言!  というのも、今回愛知での私のソロ作品を発表している栄会場、コラムプロジェクトを展示している長者町近くの広小路ビルは、いずれも街中の展示であり、街中における展示の難しさ、街中だからこそ出来る展示の醍醐味を体験。偶然なのか、SIAF2017での私の役割も街中のプロジェクトであり、今回の貴重な体験は間違いなく来年に繋がると信じつつ、信じつつ・・・。ちなみに、あいちトリエンナーレは10月23日まで開催中ですので、是非、ご高覧を!もちろん来年のSIAF2017にも乞うご期待!

皆様、暑い季節はまだ続きます!くれぐれも熱中症にかからぬよう水を体内に循環させましょう!(おっと、自分の作品の宣伝・・・か?!)

端 聡
端 聡
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